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中田光個展

Hikaru Nakada solo exhibition 2025 
at LEAFMANIA Yoyogi Uehara

2025.11.22 sat ~ 11.29 sat
​13:00~17:00
Online update: 11.27 20:00​

 


「煎茶道にずっと興味はありました。

元々こういうものを作り始めたのは大学のサークルでやり始めたので、

きっかけとしてお茶があってとかではなく、つくる方からでした。

ろくろのスピード感や、焼いて色が変わることなどが楽しく、完全に趣味の延長でした。

そこから、せめて自分で使うものは自分で作りたいと思い、更に大学院から陶芸専攻へと進みました。

大学院となると自分の研究テーマが必要で、そこで急須を選びました。

それも茶への興味や伝統文化への興味からではなく、技術的な追及からです。

研究の過程でいろんな図録や資料を見るうちに青木木米を知りました。

それまではずっと、遊び心といった抽象的なものは入る余地がないと思っていました。

あくまで道具に徹していく、機能を極めていく、そういうものだと思っていたので

青木木米との出会いはすごく衝撃でした。それがきっかけです。

 

そこから、実際にこうなるまでにはだいぶ時間がかかりました。

自分で書を書いて、とか、モチーフの意味とかについて深く考えたりとか、ああいう文化はもう多分ほとんど無いですよね。

一応これは縁起のいいモチーフだ、ということぐらいはみんな知っていると思いますが。

なぜ縁起がいいの?なぜこれとこれを組み合わせるようになったの?となると、何百年、何千年まで遡って何かの出来事があって、

土着的なある種の宗教みたいなものと絡み合って、それができてきたという…そういうところまでは中々見ないですよね。

自分は段々とそういうことが面白くなってきて、それを知っていったら、作るものがちょっとずつ変わっていきました。

そうすると、やはり作ったものを使って、自分でも煎茶道をやってみたいなという思いがだんだん出てきました。

 

実際は煎茶道の教室が中々無く、今の工房に引っ越ししてきてから奇跡的なタイミングで紹介してもらい、今その先生の所へ通っています。
 

多分自分は好みや考え方は保守的なところはあると思います。伝統的な文様とか作風が好きです。

だけど、実際にどこかでちゃんと修行したことはないんです。大学を出てあとは自己流でやってきたので。

なので、恐らく伝統の何かを恐らく欲していたんです。

ちゃんとその分野を修めている、わかっている先生から習いたいと思っていました。自分で本を読むとか、見に行くとかではなく。

なにかが欲しいという、ちょうど隙間を煎茶道が埋めてくれたと感じています。
 

昔の作品を図録などで見たときに、なんでこの形だったのかな?とか、こんなので良かったのかな?とか思うものが沢山あったんです。

把手が細いとか、注ぎ口が短いなどといったものが色々あったんですが、煎茶道を習っていて面白いなと思ったのが、

これはこうやって使うのよと教わったときに、ああ!という感覚がありました。あの形はあれで良かったんだとか、こういうふうに持てば把手が細くても傷めないんだとか。

見てるだけじゃ気づけないので、すごく勉強になりますね。」


中田光 Hikaru Nakada 
1983年 神奈川県生まれ
Born in Kanagawa Prefecture 
2006年 武蔵野美術大学 デザイン情報学科卒

Department of Design Informatics, Musashino Art University 
2008年 武蔵野美術大学大学院 陶磁専攻修了
Ceramics course, Graduate School of Craft Design, MAU
2025年 群馬県桐生市から栃木県へ工房移設、煎茶道を習い始める

The studio was relocated from Kiryu City in Gunma Prefecture to Tochigi Prefecture, and formal study in the sencha-do was started.

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